問題の明確化 – 粒度の粗い問題
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
仕事において、大小さまざまな問題が存在します。誰かが問題について話すとき、すぐに解決に向けて取り組むことができるとは限りません。問題を解決していく前に、問題の明確化が必要なケースがあります。
粒度の粗い問題
「粒度の粗い問題」を整理する
曖昧な情報を具体化する
粗い粒度で伝えられた問題は、実際に起った個別の出来事を伝える過程で表現が大雑把になり、曖昧に伝わっています。そのため、大雑把な表現に丸められる前の具体的な出来事に関する情報を引き出す必要があります。
例えば、Aさんがあるシステムの顧客一覧を見ていたとします。「画面内の文字のサイズが小さく見えにくい」「文字と背景色のコントラストが低くて読みにくい」「一覧の項目名の名称が分かりにくい」など、具体的なわかりにくさを3つ経験し、システムの開発者に「顧客一覧が分かりにくい」とだけ伝えたとします。それだけを聞いても開発者はどの部分のことを言っているかわかりません。
この場合、具体的にどのような操作をしていたときに、どのような部分に対して分かりにくかったのかを質問して一つずつ引き出すことで、上に上げた「画面内の文字のサイズが小さく見えにくい」などの具体的な問題を把握することができます。
問題の掘り下げ方については「共通の対応」にまとめた内容で問題の詳細を確認していくことになります。
共通の対応
「粒度の粗い問題」のケースに限らず、問題を整理するうえで共通のポイントとして、「問題の背景にある具体的で詳細な情報を集める」という行動が必要になります。システムの開発において顧客の要求の情報が不足している際や、営業において顧客のニーズ・ウォンツの情報が不足している際に行うヒアリングと同じような取り組みにあたります。
情報を引き出す際には事実を引き出すことが重要です。When、Where、Who、What、Howなどの質問によって事実を問うのが有効です。逆に「なぜ」「どうして」などの質問は事実ではなく、解釈を引き出しやすくなります。解釈は事実と一致しているとは限らないため問題の本質からそれてしまう可能性があります。
まとめ
「問題の明確化」に関する「粒度の粗い問題」について説明しました。
粒度の粗い問題だけを伝えられ、内容を明確にしないまま解決策を実施した場合、問題を正しく捉えた解決策と比較した場合、的確ではない解決策を選ぶことで無駄足になったり、要点を外した解決策を選ぶことで費用対効果が薄い取り組みになりかねません。問題を明確にしてから解決策を検討しましょう。